静岡の大切にしたい名店vol.1人と人とを繋げる酒屋清水区の一画に、“おっ”と目を惹くお店がある。その洗練された雰囲気に、おしゃれな雑貨屋?いや美容院?と思わず立ち止まる。中を覗いてみると、暖かい電球の光と手書きの紹介POP、そして多種多様なラベルが張られた大小の瓶が並ぶ。一歩足を踏み入れると、笑顔の店員さんが出迎えてくれた。「お探しのお酒はありますか?」そう、ここは「酒屋」。昭和元年、1926年から続くこの『久保山酒店』は、紆余曲折を経て、今や静岡を代表する、こだわりの酒屋として名を馳せている。今回は、そんな『久保山酒店』が持つ、熱い想いにフォーカスした。1—スタートラインが酒の「改革期」現在『久保山酒店』を経営するのは、三代目の久保山貴由さんだ。当時は「酒屋」といえば所謂“よろず屋”のような役割で、お酒以外にもパンや雑貨なども置いていたそうだが、酒は酒屋で買うのが一般的だった。そんな酒屋を貴由さんが店を継いだのは27歳のとき。地元に戻ってきて店を継いだは良いものの、そのころ、酒屋にとっての『改革期』が始まる。——『酒屋』以外で、酒の取り扱いが始まったのだ。店を継いで1年後、近くの大通りに大きな「ディスカウントストア」が建てられた。定価より安く販売される酒に、既存のお客さんもそちらに流れてしまった。2―人生を変えた、運命の一杯そんな時、友人に連れられて静岡の居酒屋に立ち寄る。「俺、全然酒が飲めなかったんだよ」そう笑って語る貴由さんが、とある日本酒を口にした瞬間、「はじめてお酒をうまいと思った」そんな酒と出会った。酒が弱い自分でも、美味しく飲める酒がある。——それなら、酒屋である自分が「こんな酒があるんだ」と教えてあげればいい。この一杯が、貴由さんの心に火をつけた。貴由さんは「町のよろず屋」から「地酒屋」に転向することを決意する。3―勝ち取った信頼、変わらない想い「特約店」とは、メーカー(蔵元)と直接契約を結んだ問屋のことだ。この「特約店」契約を結ぶためには、酒の適切な管理は勿論のこと、ブランドイメージを守り、適正な価格で販売することが必要になる。更に、蔵元からしてみれば酒は「わが子」のようなもの。信頼できるお店、人物でないと「特約」を結びたくないのは言わずもがな。会ったことのない人と、特別な契約を結んでくれる人はどこにもいない。だからこそ、貴由さんは自身の店で扱いたい酒の蔵元に足繫く通った。——自分の思う「美味しい酒」を、自身の店で扱うために。自分の商売のコンセプト、どういう気持ちで商売をやっているのか……。初めは相手にされなかった。でも貴由さんはやめなかった。何度も何度も根気強く通うと、次第に「わが子」を扱わせてもらえるようになってきた。4―一歩一歩、道を拓くようやくこだわりの酒を扱えるようになっても、売れなければ経営を続けることはできない。希少価値の高い酒が置いてあっても、気づかれなければ意味がないのだ。“他店に流れてしまったお客さんにもう一度訪れてもらいたい”そう思った貴由さんは、一軒一軒、酒の試飲に回った。更に、地域の公民館などで「お酒の会」を開いて酒の紹介をしたり、飲食店を使って酒のイベントを開いたりと、地道な啓蒙活動に励み続けた。そんな貴由さんの姿に、だんだんと周りの人が応援してくれるようになっていった。5―人と人とを繋げる酒屋『久保山酒店』には、大手メーカーのビールや酎ハイは置いていない。目に見える生産者を伝えていきたい、という貴由さんの思い故のことだ。「人と人とを結びつけるのがテーマ」と貴由さんは言う。これは、「酒」をきっかけに色んな人と繋がりができたからこそ出てくる言葉だ。現在でも、蔵元のへの訪問も欠かさずおこない、また地酒クルーズなどのイベントを開催したりと多忙な日々を送っている。「いろんな酒があるんだよ、ということを知ってもらいたい」そのために外観も内観も「酒屋」らしさを取り払い、お洒落で立ち寄りやすい雰囲気づくりにも注力している。大通りを一本入った、細い通りにあるこのお店は、店主自らが酒蔵を訪れ、店にあるすべての味を知っている。「造っている人に会いたくなる酒」「上を向いて歩きたくなる酒」「喜びと感動の酒」「好きな相手に贈りたい酒」……。人と繋がりたくなるような酒が、ここにある。『久保山酒店』、一度は立ち寄ってほしい名店だ。久保山酒店の店内が360°見渡せます!
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日本酒スペース
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くつろぎスペース
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久保山酒店住所〒424-0114静岡県静岡市清水区庵原町169-1電話番号054-366-7122FAX番号	054-366-7175営業時間9:00~20:00日本酒焼酎リキュールワイン全国から集めた肴・珍味などhttp://www.kubo-yama.com/

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