アオイブリューイング

代表の満藤 直樹さんは明るくて気さくな方
代表の満藤 直樹さんは
明るくて気さくな方
「AOI BEER STAND」静岡市の大通りにオープンしたビールスタンド<
「AOI BEER STAND」静岡市の
大通りにオープンしたビールスタンド

静岡市葵区。静岡浅間神社と駿府城という歴史ある建造物の間の、ある通りでこんな看板を見つけました。
その名は「AOI BREWING(アオイ ブリューイング)」。
2014年の設立から地元で愛されている、クラフトビールの醸造所です。迎えてくれたのは、代表の満藤 直樹(まんどう なおき)さん。ビールづくりのきっかけを聞くと、そのルーツを教えてくれました。

「食」そして「ビール」との出会い

もともと大阪府出身の満藤さんが務めていたのは土木・建築関係の会社だったそうです。
20代半ば、会社の転勤辞令がきっかけで、ここ静岡に来ることとなりました。

それから半年、会社員だった満藤さんは、とある縁で25年続いているお店を継がないかと依頼を受けます。
飲食系の経験は全くなかったそうですが、長く続いているお店、名前だけでも、とお店を継ぐことを決意します。
「同じメニューにするのも面白くないなあと思って」、仕入れてきたのは40種類のビール。
しかしお店のメインの客層は女子高生。案の定誰も飲まなくて、と笑う満藤さんは、
なんと「賞味期限が切れるからって、全部自分で飲んでた」のだそうです。
毎日自分の店のビールを飲み続ける日々。
しかし、これきっかけで、満藤さんはビールの世界に引き込まれていくこととなります。

ビールの魅力

仕入れてきた輸入ビールの、味の違いや合う料理の違い。
海外の個性豊かな魅力を味わった満藤さんは、そんなビールを生で飲めるお店は無いのかな、と探します。しかし市内には見当たらず。
その理由は海外の“ビール樽の大きさ”。輸入の生ビールは、なんと1つの樽の量が30Lという大きさなんだそうです。
消費のリスクが大きいという理由で、そんな輸入ビールを扱うところは無かった中、
“もっと様々なビールを楽しめるお店を開きたい”そんな満藤さんが2009年に開店したのが「グローストック」。
世界の多種多様なビールを味わえるお店です。

夏にはオープンテラスでビールが楽しめます。
夏にはオープンテラスでビールが楽しめます。
ヨーロッパ、アメリカ、中南米、アジア、オセアニア…世界各地のビールが揃います。
ヨーロッパ、アメリカ、中南米、アジア、オセアニア…
世界各地のビールが揃います。

自分で造りだしたい、理想のビール

こうしてビールにのめり込んでいった満藤さんが、自身でビールを造り始める大きなきっかけとなったのは、
香港で飲んだ“とあるビール”でした。
「どうしても社員に飲んでもらいたい、と思ったビールが日本では輸入されてなくて、
個人輸入するにも商売にはならないし」実現できないな、と思った時、
「じゃあ自分で造ってしまえばいいんちゃうの?って思っちゃったんですね」
こうして、満藤さんはビール造りに乗り出しました。

醸造所のようす

ビール

ビール

設備
醸造所、仕込みのようす。

設備

中を覗くとタンク(釜)がずらり。発酵のほのかな匂いが漂います。
「AOI BREWING」が造っている“エールビール”は、香り豊かでコクが楽しめる「上面発酵」で1週間ほど発酵を進めます。

モルト(麦芽)

モルト(麦芽)

麦汁の原料は「モルト(麦芽)」と「ホップ」と「水」。世界各国、100種類以上あるというモルトは、色合いや味の特徴などを決める大事な原料。
「AOI BREWING」では“キャラメルモルト”、“ブラックモルト”など、多様な種類を掛け合わせて独自の特徴を創り出しています。

貯蔵庫
出荷用のタンクがずらり。中に入るとひんやりとしました。「夏はいいけど、冬は大変」と笑う満藤さん。
粉砕機
ホップを粉砕する機械。中にいる人はその粉で真っ白になるのだとか。
設備
最後は人の手で、一本一本充填していく

充填

フルオートメーションではなく、手作業も加えて行う充填作業。最後は「AOI BREWING」のスタッフにより打栓され、送り出されます。

自分の信じる味を

味に関して、「僕がこうしてほしい、というのを再現してもらってる」と満藤さん。
また、「ビールに関しては人の話はあまり聞かない」んだそうです。
それを聞いてしまうと、色んな意見の中で多数決をとって、まとめていったときに
「平均的な、普通のビールになっちゃうから」。
予測して割り出される化学的数値と、満藤さん自身の舌の感覚、そして実際に造る人との連携。
『AOI BREWING』が造り出すのは、満藤さんと精鋭のスタッフによる“理想のビール”を追求した味なのです。

「葵」が表すもの

満藤さんの静岡愛が表れているのが、他でもない「AOI BREWING」という名前。この葵は、静岡市にゆかりのある徳川家康公の家紋である“葵紋”に由来しています。
作り手の夢と、この土地の歴史。思いを持ってこの看板を掲げています。

和の葵と洋のホップが融合した、印象的なロゴ
和の葵と洋のホップが融合した、印象的なロゴ

「好きなことができるのが、クラフトの魅力」

そう言う満藤さんは、“静岡ならではの味”にも多く挑戦しています。
お茶やみかん、レモン、苺、桃、今チャレンジしているのは、なんとワサビ!
こういったの食材との出会いは、商談会の他、人からの紹介だったり、お客さん自身が作っていたりと、
そのきっかけが舞い込んでくるそうです。
時にはボランティアのスタッフと一緒に狩った苺や、一緒に皮をむいて絞ったみかん……などなど、
地域の人々とここにしかない“地ビール”をつくりだしています。

壁を乗り越えて、地域に愛されるビールを

ビール

しかしそんなアレンジに挑戦できるようになるまでには、大変な道のりが待っていました。
醸造技術や知識に関しても、一からの勉強。
最初から上手く造れるわけではなく、失敗も多かった、と満藤さんは言います。
始めた当初はうまく造れず、「半額で飲んでください」とお願いしたこともあったそうです。
「僕ら“マイクロブリュワリー(醸造量が特に少ない醸造所のこと)”とよばれるところは、
お客さんにもサポートしてもらわないと発展していけないんです」
こうした失敗を乗り越えた『AOI BREWING』が造るのは、地域の人と密になって一緒に創り出す“味のある”ビールです。

ビアガラージ

醸造所のオープンに合わせて併設した「ビアガラージ」では、できたてのビールを味わえます。満藤さんをはじめとするスタッフは、自分たちで造ったビールの感想を直接聞ける貴重な場でもあります。

スタッフレポート

~これからのこと~

地域の人とともにつくりだす「AOI BREWING」のクラフトビール。
最初は、「来月はこれを造ろう、というものが常にあります。逆にそう思えなくなったらいけない」義務ではなく、満藤さんの純粋な好奇心や、想像力から生まれるビール。
このビールを、これからもっともっと多くの人に味わってもらい、「静岡のビールとして確立したい」と満藤さんは言います。
そんな“真剣な”遊び心から生まれるビールは、この静岡という地域にとって、まぎれもない「とっておきの一杯」となりえるはずです。

Writer:ほた子

ショッピングカート買い物をするしずモ

カートに商品はありません
  • サイド:しずモライター
  • 大切にしたい名店1
  • しずモコラム2
  • 送料改訂
  • 出店者募集中
ページの先頭へ戻る