しきじ旬の郷

しきじ旬の郷 二代目の佐野敬司さん
二代目で代表の佐野敬司さん

磐田市、家田。市の北側に位置し、東に行けばすぐに森町というこの土地は、桜が咲き誇る川沿いに、心地の良い風が通り過ぎていくような、自然豊かな風景に囲まれています。

坂道を登っていくと、広い柿の畑が見えてきます。その隣にあるのは、大きな文字が書かれた工場(こうば)のような建物。

書かれていたのは『しきじ旬の郷』。“お袋の味”を守り続ける、加工品の製造場所です。

お話を伺ったのは、二代目の佐野敬司さん。

佐野さんの母親は、昭和60年代から、当時は県内でもほとんど無かった『地場の農産物を使った加工品』を作り始めました。

「本物の味」、という変わらないモットーが書かれた看板
「本物の味」、という変わらないモットーが書かれた看板

「本物の味」を求めて

『しきじ旬の郷』が使うのは、その時々の、一番美味しい旬の時期の野菜。

梅だったり、らっきょうだったり、柿だったり、しそだったりと、多種多様な野菜を仕入れ、その加工品はすべて手作りで作られています。

佐野さんの代から作ったブルーベリーや味噌の飴も、素材の味を最大限に活かしている
佐野さんの代から作ったブルーベリーや味噌の飴も、
素材の味を最大限に活かしている

「手を加えるもの、手を加えないもの」

“無添加、無着色”

これは、『しきじ旬の郷』のどの商品も一緒。

「本物の味」にこだわり続け、その旬の美味しさを最大限に味わえるように作っています。

野菜をカットするのも、包丁とまな板。お味噌を作るのも、糀づくりから。その一つ一つを、佐野さんは母親から受け継ぎました。






しきじ旬の郷の歴史 しきじ旬の郷さんの商品には必ずお母様のイラストが入っている。
しきじ旬の郷さんの商品には必ずお母様のイラストが入っている。

佐野さんにとっての“お袋の味”

3人兄弟の三男だという佐野さん。母親がこの『しきじ旬の郷』を始めたのは、佐野さんが中学生のころだったそうです。

当時、この工場で一生懸命に作っている母親の姿を見て

「お袋の味、ずっと変わらない味を残したい」

そう決心し、母親と一緒に働き、この『しきじ旬の郷』を受け継いでいきました。






 

『変わっていく時代のなかで、守り続けていくこととは』

『しきじ旬の郷』で作っているのは、味噌や梅、柿チップや米麹の甘酒、ブルーベリーや味噌の飴、しそジュースなど。そしてその多くは、佐野さんの母親の代から作り続けているものです。

そう簡単に言っても、この“お袋の味”を守り続けることは、決して簡単なことではありません。

「毎日一年生」、と佐野さんが言うように、例えば味噌の糀づくり一つとっても、その天気、気温、湿度で状態は全く異なってきます。

さらに、使っている大豆やお米は地元で作られたもので、その素材自体も、毎年同じものが同じ状態で出来上がってくるわけではありません。

「自然相手だし、添加物を入れているわけでもないから」

それでも、佐野さんが20年以上培ってきた知識と経験は裏切りません。

今では有名なお菓子屋の「みそまん」に、『しきじ旬の郷』の味噌が使われているほどです。

甘酒の糀づくり。米は七分付きにして、あえて胚芽を残している。味を調えるために使用するのはこうじの他、塩のみ
甘酒の糀づくり。米は七分付きにして、あえて胚芽を残している。味を調えるために使用するのはこうじの他、塩のみ
味噌
味噌にとって原料は命。大豆は静岡県産の「フクユタカ」、米も県内産の「あいちのかおり」。最低1年は熟成させるそう
味噌
 
味噌
味噌
しそ畑。5月になると畑いっぱいが紫になる。
作ったら、すぐに瓶へ

その“おいしさ”の作り方

「人と同じは嫌なんですよね」

そう佐野さんが言うように、作り方はもとより、その素材にもきちんとこだわります。

『しきじ旬の郷』がある磐田市は、しその特産地。そのしそのジュースを作るにも、契約している仕入れ先のしそ農家さんはたった1件なんだそうです。

そして、しそジュースを作るのは5月の中頃から6月末の期間限定。手に入ったしそはすぐに煮て、原液を作ります。

信頼できる人から買って、新鮮なうちに自らが作って。

こうして、“旬”を閉じ込めた加工品が出来上がっていくのです。






“旬の郷”のこれから

こうして、20年以上にわたり、この『しきじ旬の郷』を守り続けてきた佐野さん。

「自分も今ね、つなげたいという気持ち、想いがやっぱりあるから」

いま、佐野さんの息子さんは食品の勉強をしているそうです。

「美味しくて、健康になってほしい」という母親の思い。

「お袋の味をとにかく残してやりたい」という息子の思い。

そしてこの思いは、これからも、『しきじ旬の郷』の看板と一緒に、脈々と受け継がれていきます。

しきじ旬の郷、佐野さん自身は点在する畑で柿も栽培しています。360°でご覧ください。

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shizumo スタッフレポート

今でこそ「6次産業」という名前は聞くようになりましたが、まだそんな言葉もできていない時代から、それに気づき、そしてたった一人で始めた女性がいることに驚きました。

お味噌の飴や甘酒、しそジュースなどをいただく間、頭に浮かんできたのは“旬の味”、“素材そのものの味”、“愛情の味”。

『しきじ旬の郷』が作っているのは、単なる“加工品”ではなく、どこか懐かしくて、自分の原点を思い出すような、日本人みんなにとっての“お袋の味”に違いありません。

Writer:ほた子

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